年末調整ってなんのためにするの?

仕事術

お金が戻ってくる仕組みをやさしく解説!

毎年くる年末調整の通知…結局、何のため?

毎年10月~11月ごろになると、会社から「年末調整の書類を提出してください」というお知らせが届きます。
でも正直、「なぜやるの?」「出さなかったらどうなるの?」と思ったことはありませんか?

毎年のことながら、きちんと仕組みを理解している方は、意外と少ないのではないでしょうか。

私も以前、人事・労務の仕事をしていたときに、記入方法を問われることは多かったのですが、仕組みを問われることは少なかったように感じます。

年末調整は、難しい言葉が多くて少しとっつきにくいですが、実は「払いすぎた税金を取り戻すチャンス」でもあります。

この記事では、できるだけ専門用語を使わずに、仕組みと注意点をわかりやすく解説していきます。

年末調整ってそもそも何?

年末調整とは、1年間に払った「税金の計算のやり直し」のことです。

会社員は毎月の給料からあらかじめ「所得税(しょとくぜい)」が引かれています。
この税金は実は「仮の金額」で計算されているため、年の終わりに正しい金額に調整する作業が必要になります。

たとえば、

  • 年の途中で結婚した

  • 子どもが生まれた

  • 保険に入った

    といった「生活の変化」があった場合、その情報を会社に伝えておかないと税金を多く払いすぎてしまうことがあるのです。

この差額を計算し直して、払いすぎたらお金が戻ってくる(=還付)足りなければ少し追加で引かれる(=追徴)という仕組みです。

「控除(こうじょ)」ってなに?

「控除」という言葉は少し難しく聞こえますが、簡単に言うと、
「税金を計算するときに、生活に必要なお金は引いてあげますよ」という仕組みです。

たとえば、

  • 家族を養っている(扶養控除)

  • 保険に入っている(生命保険料控除)

  • 地震保険を契約している(地震保険料控除)

  • 住宅ローンを返している(住宅ローン控除)

こうした「生活に関わる出費」は、国が「じゃあその分は税金を少なくしてあげます」としてくれるわけです。
この控除を申告することで、税金が減り、お金が戻ってくるのです。

💡たとえば…

1年間で本当は10万円の税金を払うべきだったのに、毎月の給料で合計12万円引かれていたとします。
この場合、払いすぎた2万円が戻ってくる
それが「還付金(かんぷきん)」です。

「社会保険料」は関係ないの?

ここがよく混同されるポイントですが、社会保険料は年末調整の対象ではありません。

社会保険とは、

  • 健康保険(けがや病気のときのため)

  • 厚生年金(老後の生活のため)

  • 雇用保険(失業時の生活のため)

などのことを言います。
これらは、毎月の給与に合わせて自動的に天引きされる仕組みです。

年金や保険は「税金」ではなく「将来のための積立金」のようなものなので、年末に再計算する必要がないのです。
そのため、年末調整とは関係しないというわけです。

還付金はいつもらえるの?

払いすぎた分(還付金)は、多くの会社では12月または1月の給料と一緒に振り込まれます。
給与明細の「年末調整還付金」や「年調還付額」という欄に書かれているはずです。

金額は人によって違いますが、数千円〜数万円になることもあります。
書類を正しく出すだけでこれだけ違うので、年末調整はちょっとしたボーナスとも言えます。

転職した人やフリーランス経験者は注意!

年末調整は「その年に働いた分」をまとめて計算します。
そのため、年の途中で転職した人や、一時的にフリーランス・自営業だった人は少し注意が必要です。

🏢 年内に転職してきた人の場合

前の会社でどれくらい給料をもらって、どれくらい税金を払ったかを証明するために、
「源泉徴収票(げんせんちょうしゅうひょう)」を新しい会社に提出する必要があります。

また、もし転職期間中に国民健康保険に入っていた場合は、「国民健康保険料の控除証明書」も必要です。
これを出しておくと、払った分を税金の控除に反映できるので、損を防げます。

💼 フリーランスや自営業をしていた人の場合

もし途中まで自分で働いていた場合(個人事業主・フリーランスなど)、その期間の収入や支出を自分で確定申告する必要があります。
なぜなら、その期間は会社が税金を計算してくれていないからです。

つまり、

  • 会社員の期間 → 会社が年末調整してくれる

  • フリーランスの期間 → 自分で確定申告する

という分担になります。
どちらかを忘れると、税金が多く引かれたり、逆に払わなければならない場合もあります。

損しないためのポイント

  1. 書類は期限内に提出する
     提出が遅れると、会社で手続きができず、自分で確定申告をする必要があります。

  2. 保険証明書・扶養の情報を最新にする
     古い情報のままだと、本来受けられる控除が減ってしまいます。

  3. ふるさと納税や医療費控除は別途申告が必要
     これらは年末調整ではなく、確定申告で行います。

まとめ:年末調整は「お金の見直し」のチャンス

年末調整は、「税金の清算」=お金の棚卸しです。
「なんだか面倒」と思われがちですが、仕組みを理解すれば自分にとってプラスになる手続きです。

労務担当をしていたとき、書類をきちんと出した人が「思っていたよりお金が戻ってきた!」と喜ぶ姿を何度も見てきました。
少しの手間で自分のお金を守れるなら、やらない理由はありません。

年末調整は言わば「国からのちょっとしたお礼」を受け取るタイミングです。
ぜひ今年は、内容を理解したうえで取り組んでみてください。

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