Z世代との関わり方

2000年前後に生まれ、デジタルネイティブとして育った世代を「Z世代」と呼びます。
幼い頃からインターネットやSNSが当たり前に存在し、情報にアクセスするスピード感や自己表現の自由度を重視するのが特徴です。

彼らは従来型の上下関係や一方的な指示よりも、共感や承認を通じたコミュニケーションを求める傾向があります。
そのため、従来のやり方では思うように動いてくれないと感じることも少なくありません。

では、Z世代と良好な関係を築き、成果につなげるにはどう関わるべきなのでしょうか。

なぜZ世代の接し方が重要なのか

職場においてZ世代と一緒に働くことは、すでに当たり前になりつつあります。
しかし「注意しても響かない」「期限を切っても行動しない」と悩む上司や先輩は多いのではないでしょうか。
彼らとの関わり方には、従来の世代とは少し異なるアプローチが求められます。

デジタルネイティブだからこその特徴

「涙の数だけ強くなれるよ」という有名な歌詞のフレーズがあります。
悔しさや失敗をばねに成長してきた人も多いでしょう。
実際に、そうした叱咤激励の文化で育った世代も少なくありません。

一方でZ世代は少し違います。
もちろん叱られて伸びる人もいますが、彼らの多くは「いいねの数だけパフォーマンスを発揮する」タイプだと捉えています。
承認や共感が行動のエネルギーになり、ポジティブなフィードバックを受けることで成果を最大化する傾向があります。

催促や期限では動かない？

「明日までに必ずやって」
「この件どうなった？」

こうした言い方は、Z世代にとって必ずしもモチベーションのスイッチにはなりません。
むしろ「監視されている」と感じて萎縮することもあります。

もちろん仕事で期限は重要です。だからこそ、伝え方に工夫が必要です。
「〇日までに仕上げられそう？」と相談ベースで確認したり、「完成したら一緒にレビューしよう」と巻き込む形にすれば、同じ期限でも前向きに捉えやすくなります。

承認の力は絶大

Z世代はSNS世代。「いいね！」で育ったといっても過言ではありません。
そのため、承認の一言が想像以上に効果を発揮します。

「ありがとう、助かった」
「ここはすごく工夫してるね」

こうした言葉が、彼らのやる気をグッと引き出します。
さらに承認は日常的に小さく重ねるのがポイントです。結果だけでなく「途中の工夫」や「進め方の工夫」を認めると、努力が見てもらえている実感につながり、継続的なモチベーションになります。

心配してあげる姿勢が信頼につながる

ただの催促ではなく、背景に寄り添うことも大切です。

「最近忙しそうだけど大丈夫？」
「やり方で迷ってない？」

といった心配の声かけは、相手に「自分を気にかけてもらえている」と思わせ、信頼関係を強めます。
特に若手は「失敗して叱られるくらいなら、相談しないほうがいい」と考えることもあります。
そこで上司から気にかける一言があると、安心して本音を打ち明けやすくなります。

絵文字ひとつでも響く

ビジネスシーンで絵文字を使うことに抵抗がある人も多いですが、Z世代にとっては自然なコミュニケーションです。
短いメッセージでも、😊や👍を添えるだけで温度感が伝わり、印象がやわらぎます。

例えば「了解しました」だけの返信よりも、「了解しました👍」の方が柔らかさが出ます。ちょっとした工夫で、受け取り方は大きく変わります。

まとめ

Z世代と関わる上で大切なのは、
「承認する・心配する・絵文字を使う」といったプラスの関わり方です。
催促や期限切りだけでは、彼らは本当の意味で動きません。

いいね！の数だけ強くなる
つまり、声かけの数だけ信頼が積み上がり、行動力も伸びていきます。

世代の違いを理解し、伝え方を工夫することが、結果的にチームの成果につながるのだと思います。