人から好かれる人がしていること

仕事術

信頼を積み重ねる4つの習慣

「あの人と一緒にいると気持ちがいい」
そう感じる人が、あなたの周りにもいませんか?

その人が特別な才能を持っているかもしれませんが、再現性はあると考えます。
ただ、日々の中でほんの少しの言葉や態度を大切にすることです。

それが何かというと、「感謝」「謝罪」「肯定」「承認」の4つです。

どれもシンプルで当たり前のように思えますが、全部意識してできる人は意外と少ないものです。
そして、この4つを自然に行える人ほど、周囲から信頼され、人に好かれる存在になっていくのだと思います。

今回は、私自身の経験も交えながら、この4つの習慣がどのように人間関係を良くし、信頼を築いていくのかをお話しします。

感謝は必中の魔法

「ありがとう」――たった5文字ですが、言われて嫌な人はいません。

どんなに小さなことでも、自分のために誰かが動いてくれたという事実があるなら、その行為に対して感謝を言葉で伝えるだけで人間関係はスムーズになります。

私自身、忙しい業務の中で「助かりました」「ありがとうございます」と言われたときほど、
「この人のためならまた力になろう」と思えたことが何度もあります。

逆に、やってもらって当然という態度を取る人は、徐々に周囲から協力を得られなくなります。
感謝は人を動かすエネルギーです。
相手を認め、気持ちを返すことで、お互いが気持ちよく働ける関係が生まれます。

また、注意されたときも同じです。
「ご指導ありがとうございます」と締めくくるだけで、その場の空気が和らぎ、次への前向きな関係が築けます。

謝罪できる人は、信頼される人

年齢や役職が上がると、つい「自分が正しい」と思い込んでしまいがちです。
しかし、「自分の誤りを認め、素直に謝る」ことができる人ほど、信頼を集めます。

私は以前、プロジェクトの指示を誤って出してしまったとき、後輩に迷惑をかけてしまいました。
すぐに「申し訳ない」と謝り、修正をお願いしたところ、後輩は「いえ、大丈夫ですよ」と迅速に対応してくれました。
その瞬間、謝ることは立場を下げる行為ではなく、関係を守る行為だと実感しました。

どんなに経験を積んでも、完璧な人間はいません。
むしろ、できないことや知らないことを素直に認める姿勢こそが、人間としての深みにつながります。

肯定は、器の広さの証

人から好かれる人は、他人の意見を頭ごなしに否定しません。
意見が違っても「なるほど、そういう考え方もありますね」と一度受け止めます。
この「肯定のワンクッション」があるかないかで、相手の心の開き方は全く変わります。

逆に、否定したり不満を口にするのは簡単です。
なぜなら、世の中には悪いことの方が目につきやすく、印象にも残りやすいからです。
しかし、肯定することは否定よりも難しく、だからこそ価値がある行動だと思います。

人は、自分を認めてくれる人に対して心を開き、もっと話したい、一緒にいたいと感じます。
肯定とは、相手への理解を示す最初の扉なのです。

承認はチームを強くする

褒められると、やはり誰でも嬉しいものです。
承認とは、「人の自信を育てる肥料のようなもの」です。

成果を出したときだけでなく、努力の過程や小さな気づきに対しても「頑張ってるね」「いつもありがとう」と声をかけることで、相手のやる気や自信は確実に育ちます。

私も以前、後輩が初めて担当した顧客対応でミスをしたときに、
「ミスはあったけど、報告が早かったのは良かったね」と伝えたことがあります。
その一言で、後輩は次からの対応が格段に良くなりました。

承認は、単なる「褒め」ではなく、相手の努力や姿勢を認めることです。
それが積み重なることで、チームの信頼関係が深まり、組織全体のパフォーマンスも上がっていきます。

つまり承認とは、人と人の間に見えない栄養を与え、チームをしなやかに強くする力なのです。

まとめ

人から好かれる人に共通しているのは、「感情の矢印が常に外に向いている」ということです。

感謝は相手を思う気持ち、
謝罪は関係を守る誠実さ、
肯定は相手の存在を認める優しさ、
承認は相手の努力を見逃さない観察力。

これらはすべて「相手ありき」の姿勢から生まれます。

私が仕事を通じて感じたことは、好かれる人は「自分を良く見せよう」とする人ではなく、「相手を良く感じさせる人」だということです。
そんな人こそが、どんな環境でも自然と信頼とチャンスを引き寄せているのだと思います。

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